ESDを進めるためのヒント



◆このページの表の見方 ◆
環境省でとりまとめたヒント
(抜粋、一部改変)
京山地区ESD活動をヒントに当てはめてみた結果


Q1 学びのプログラムをデザインするには

「興味・関心」のあることを入り口に 核となる子どもたちが一番興味のあった「子どもの水辺てんけん」から始めたことで、自主的主体的な活動になりました。
ほんもの体験・まるごと体験 環境てんけんやエコツアーなど現場に出かけ、ほんものの体験を通して学び合っています。
地域にある人・コト・ものを掘り起こす 昔遊びの伝承、地域の歴史・文化・風習の伝承、地域の記憶を残す映画づくり、などを行っています。
今ある活動に新しい視点を加える
環境てんけんという学びから、持続可能
環境てんけんという学びから、持続可能な町づくりのハード面(行政の都市計画)に踏み込んでいきました(緑と水の道)。
「わたしたちの未来」を描く 「京山地区の過去、現在、未来を語る会」、「京山地区ESDリーダー養成講座」、「みらい予想図〜10年後の京山〜」などで未来を描いてきました。

Q2 学びあう関係を作るには
地域の人が先生に 元教師やコンサルタントなど地域のいろいろな立場の人が、専門的技能をESD活動の中で活かしています。
ITや映画づくりでESDをサポートする 公民館でパソコン技術を教えるITサポーターや映画づくりのグループなどが、活動をサポートしています。
大学生が牽引役 岡山大学ユネスコチェアの学生など多くの大学生が、地域のESD活動をサポートしています。特に「緑と水の道」プロジェクトでは、活動の重要な牽引役になっています。
地域のリソースと教員の出会いの場をつくる環境てんけん、エコツアー、ESDサミット 環境てんけん、エコツアー、ESDサミットなど多くの活動が、地域のリソースと教員の出会いの場となっています。
コミュニティ活動のコーディネーターを育てる ESDリーダー養成講座やESDフェスティバル実行委員会活動を通して、コーディネーターを育成しています。

Q3 新たな仲間を増やすには
ESDを旗印に ESDを意識化、見える化しました、国連プロジェクトへのつながりが子どもたちや地域のやる気を高めています。子どもたちが主体的に動ける場を大人たちが提供しています。
直接会って話す 個々に行っていたESD的活動を、公民館を拠点に学社連携で面的につなぐことで、直接会って話す機会が増えました。つながりを意識したプログラムづくりにも役立っています。
具体的なプログラムに誘う 子どもの水辺てんけんプロジェクトという具体的なイベントを通して、学校や公民館、地域の理解を深め、学社連携を進めてきました。
学校には負担にならないように 中学校では、総合文化発表会の中にKEEPワークショップを入れたり、小学校では学校の総合のカリキュラムに京山ESD活動を絡めています。また、ESDフェスティバルを各小中学校の活動発表と意見交換の場に活用しています。
PTA行事から入る ESDフェスティバルの実行委員会に各校のPTA組織に入ってもらうことで、PTAにも組織として参加協力してもらっています。

Q4 相乗効果を生み出すには
小さな種をみんなで育てていく 毎年のESDフェスティバルの中で、環境だけでない多様な分科会を設け、そこから生まれた新たなつながり(種)を次のESD活動につなげています。
能力と資源を活かしあう 「緑と水の道」では、町内会、岡山大学ユネスコチェア、市会議員などが、お互いの持つ能力と資源を活かして協力して、プロジェクトを進めています。
みんながメリットを感じる企画 ESDフェスティバルは小中学校にとっては、学習成果の発表の場であり、学外からのアドバイスがもらえる場、PTAや地域の人にとっては子どもの教育に参画していける場、高校生や大学生にとっては各世代との交流の場、など様々な人にとってメリットのある企画となっています。
学校の先生と一緒につくる 学校の先生方と一緒に活動企画会議を行い、活動計画を検討し学校の取り組みに活かしてもらえるようにしています。
「ふりかえり」を大切に PDCA(計画→実行→検証→改善)サイクルを意識して、各行事ごとに参加者アンケートを取るほか、ふりかえりの時間をとって、次につなげ活かす努力を行っています。

Q5 知恵と力を共通する仕組みをつくるには
情報共有の方法を使い分ける 年度初め、中間、年度末に協議会を開催すると共に、イベント準備時に合わせて、集まる場をつくり、情報交換を行っています。メールなど様々な手段を活用し、情報格差をなくす努力を行っています。
無理をさせない・無理をしない 基本的には「できる人ができる範囲で」を心がけますが、コーディネーターや窓口担当には負担がかからざるを得ません。担当者を複数置くなど、負担の分散の工夫を行っています。
自発性と連携を生み出しやすい体制を 中学校区(公民館区)を協議会単位として、各学校長、公民館長、町内会長、NPO代表などが責任役員となり、地域全体で責任を持って進める体制づくりを行っています。
専任のコーディネーターを置く 公的社会教育施設である公民館に拠点を置くことで、公民館の社会教育主事が職務としてコーディネーターを担えるようにしています。
地域のサポーターを組織化する 地域の主要な関係団体等で協議会を構成し、担当者が異動しても支えていける仕組みを作っています。また、市民ボランティアによる地域サポーターを組織化しています。

Q6 体制を維持するための基盤をつくるには
行政の施策に組み込む 公民館が拠点となり、公務としてESD活動を行っているため、施設利用費や職員の人件費等は市が拠出しています。岡山市ESD推進協議会の事務局を岡山市がつとめていることもあり、様々な支援を受けています。
大学や企業の「地域貢献・社会貢献」とつなげる 地区内に本部がある岡山大学は社会貢献の一環としてESD活動を支えています。また、地域貢献・社会貢献として地場企業も支援をしています。
補助金、助成金を活用する 環境省ESD促進事業の他、地元NPOや企業の協力を受けて、各種補助金、助成金、委託モデル事業などを活用しています。
収益活動に発展させる 地元企業の協力を受けて、地域ブランドのTシャツ作りや教材作成など、コミュニティビジネスの取り組みを検討中です。ただし、公的社会教育施設を拠点としているため、収益活動の形態については模索中です。


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